アドリブ力

自分たちのセッション動画を垂れ流して聞きながら、今このブログを書いている。

自分の声を聴くのが苦痛、というのは自サークルでもある話だけれど、自分はもう慣れてしまった。自分のヘタクソな文章のほうがよっぽど見返してつらい。慣れるくらい書きたいもんだなー。

TRPGという遊びをしていると、「アドリブ力」という言葉によく出くわす。なんだその力、と見るたび思うが、実際アドリブでどう展開するか、ということはTRPGセッションではよく問われることではある。

TRPGのシナリオには「ある程度」の筋書きがある。『村を襲うゴブリンを退治して』くらいの(もちろん個人差はある)。「ある程度」ということは、細部は決まってない。プレイヤー側からは『村』『襲う』『ゴブリン』『退治』『して』くらいの要素を深めることができる。『村の家畜を襲って食べてしまうゴブリンを二度と来れないように巣穴から叩き潰してくれ、報酬は2000Gやるから』。みたいな膨らませ方がありうる。この想定をGMが全部全部全部カバーするのは到底無理なので、どこかで諦める必要があるんだけど、アドリブ力が試されるのはたいていこの「諦めた先」からなのだ。

自分がわりと細部を詰めるのが苦手な人間なので、こんなに好きなTRPGという遊びでも細部を諦めている。なので、「このゴブリンの巣穴って爆破したらどうなるの?」と言われ、「えっとー、湿気が多くて爆発しませんねー」ととっさにごまかしたりしきれなかったりする。

繰り返すうちになんとなく理由の後付けもうまくなっていくもので。

シナリオのアドリブ力を褒められたときは、つまりたくさんのセッションを重ねてきたね、ということを褒められているんだな。そう思えば、たくさん遊んできたことも鼻が高い。

遊んでばっかり、といまだに言われるのだけど、そんな呪いのような言葉より、好きなことを見てくれることに耳を傾けたい。

読む力もつけたいのだけど。それはなぜか繰り返せない。来年の抱負にでもしておこう。