知らねえって言ったら罰金

美容院に行った。ドリンクを梅昆布茶にしようかなと思ってたら、がごま昆布茶いかがですか?と言われた。聞いたことがなかったので、それにした。濃い目の昆布茶のようで美味しく頂いた。

同じ美容院に通い続けて30年近くになる。うちの家族はほとんどがそこのお世話になり続けているので、家族の話も通じる。最近は、こちらが子どもに関わる仕事なものだから、美容師さんの子どもの話を聞くことが増えた。今日は、もう大学生くらいのその子が、「二十代、三十代、四十代と働いてきてどう違う?」と聞いてきたんだよ、と教えてくれた。20代ほどが持つぼんやりとした不安に対して、お父さんに聞いてみようという家族への信頼感がとても素晴らしいよなあ、と感じたのでそれを伝えた。美容師さんなので、家族の髪を切る時にはどうしても対話をする時間があり、そういった環境が家族間の対話に繋がっていて、それがいいサイクルになってるのがとても素敵だと感じた。

『家族全員「知らねえ」って言ったら罰金』というルールがあるらしく、それもまたお互いを突き放さないためのポジティブなルールだなと思った。何より罰金にするワードのチョイスが良い。バカとか嫌いとかじゃなくて「知らない」なのが良いなと思った。

最近自分が久しぶりにパンクしてしまった話もした。なんか自分が家族や仕事や趣味のバランスの良い立ち位置を見つけてこのままやっていけるな、と思ってた最中、それを全部ひっくり返すようなパニックを起こした。サーフィンで波に飲まれる時の感覚ってこんな感じなんだろうなと伝えた。

それから凹んでたけど申し訳ないと思って謝ったことも、そこからまた何かを取り戻すためにやらなきゃいけないことも、それが大変だけどやりたいことも話した。家族もありがたいが、受け止めてくれる他人がいてくれることが、とても大事だとここ一ヶ月どん底の気持ちのなかで学んだことだった。何事にもちょうどよく付き合っていきたい。

夜が明けるまで合宿の打ち合わせをしていたせいで、美容院でも寝るかと思ったが話が盛り上がって全然眠らなかった。その反動か、帰ってきてから昼寝をしてしまったので、これから合宿の準備をしようと思う。